日本語教師3.0

「授業の質は上げる」「仕事の量は減らす」「両方」やらなくっちゃあならないってのが「教師」のつらいところだな 覚悟はいいか?オレはできてる

相手をへこまさないように、フィードバックを与えるとき気をつけていること

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 こんばんは。日本語教師ブロガーのNicky(@JPT407)です。世の中の日本語学校は9連休のところも多いようですが、私は今日も出勤でした・・・。

 

 さて、こないだのモウモウさんの記事を見て、ちょっと思うところがあったので書いてみます。

 他の学校のことに口を挟むのはあれなんですが、「嵐のダメ出し」と言われるようなことはどんなことだろうと気になりました。もちろん、フィードバックは大事なんですが、落ち込んで何もできなくなるようなフィードバックのやり方は正直どうかと思います。

 
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 そこで、フィードバックを与えるときに、個人的に気をつけていることについて書いてみようと思います。

 

 

フィードバックを与える側として気をつけていること

ネガティブなフィードバックだけを与えない

 これはすごく大事だと思います。たとえば、学生が作文を提出した時、真っ赤になって返ってきたら、それだけで見る気をなくすでしょう。少なくとも、私が学生だったらそうです。もちろん、教師側はできるだけ多くの間違いを指摘して、それを改善しようという親心でやっているのかもしれませんが、自分が学生だったら心が折れてしまうと思います。

 作文じゃなくてもそうです。たとえば、模擬授業でも、マイナス点ばっかり並べられたら、それだけで聞く気をなくします。

 だから、私はフィードバックするときは、必ずプラス面から始めることにしています。「○○と○○はよかった。でも・・・」というやり方です。作文の添削でも同じです。赤ペンだけでなく、蛍光ペンを用意して、よかったところに線を引くようにしています。Facebookの「いいね!」みたいな感じです。実はこれは、私のアイデアではなく、勉強会でいっしょになった先生のアイデアなんですが、ずっと使わせてもらっています。

 

改善策を示す

 問題点の指摘だけで終わってはいけない、ということです。作文で言えば、「ここがおかしい」と書くだけではなく、「じゃあどうすれば自然な日本語になるのか」と、教師が例を示すのが大事だと思います。

 もちろん、「自分で考えないと力がつかない」という考え方もありますが、それも場合によりけりです。たとえば、漢字の間違いだったら、教科書を見れば正しい答えがわかるので、学習者は自力で修正できます。しかし、文法の間違いを訂正しろと言っても、なかなか難しいと思います。

 そして、フィードバックされる相手にとって、「評価」ではなく、「指導」と感じられるようにすることが大事だと思っています。「ここがダメ」ではなく、「ここを直せばよくなる」(もし相手が自力で考えつかない解決策なら、解決策も示す)というフィードバックなら、聞いている相手もへこまずに頑張れるんじゃないでしょうか?

 

細かく、リアルタイムにフィードバックする

 全部完成してから、「ここがダメ」、「あそこもダメ」といろいろ言われたらへこみますよね?特に、養成講座や新人の時代、教案を提出しますが、そもそものアイデアがダメだったら、それ以降の努力は全部無駄になるわけです。それだったら、アイデアの段階でチェックして、ダメと言ってほしいと思いました。無理なんですけどね。

 だから、学生に対しては、なるべくこまめに、基本的な段階からフィードバックするように心がけています。具体的に言えば、何か書かせるときでも、書いてから添削するのではなく、書いている段階で机間巡視して、ダメだったらその時点で指摘します。そのほうが頭にも残ると思います。

 

ミスの深刻度を区別する

 一口にミスといっても、いろいろなレベルがあります。言語で言えば、意味が分からなくなるレベルの深刻なミス(グローバルエラー)と、まあ言いたいことはわかるというレベルのミス(ローカルエラー)があります。

 私は、作文の添削の時でも、グローバルエラーとローカルエラーはペンの色を変えて添削していますグローバルエラーは赤ペンで線を引きますが、ローカルエラーは蛍光ペンです。そして、「こうしたほうがいいよ」というアドバイスを添えます。

 そうしないと、何でもかんでも赤ペンにしていると、それこそ心が折れると思うんですね。

 添削じゃなくても同じだと思います。

 

そのときの行為だけをフィードバックの対象にする

 これは、小学校の先生向けの本で読んだ内容です。「だからお前はいつもいつも・・・」という叱り方をしないってことです。叱り方にもうまい叱り方と、下手な叱り方があって、うまい叱り方というのは、そのときした行為だけを対象にすることだそうです。それに対して、下手な叱り方は、学生の性格を問題にしたり(「お前はいつもだらしない」とか)、以前にやった行為(「前も遅刻した」)などを蒸し返して叱ることだそうです。

 叱ることに限らず、フィードバックはなんでもそうですよね。

 

  

 まだ新人なのに、偉そうなことを書いてしまいました。よかったら参考にしてください。 

 

 本当は、「フィードバックを受ける側」について、上手なフィードバックの受け止め方も書きたかったのですが、長くなったので、また別の日にします。

 

 フィードバックについてさらに知りたい方は、以下のような本も読んでみてください。フィードバックを「感謝」、「評価」、「指導」に分けるやりかたは『ハーバード あなたを成長させるフィードバックの授業』、即時フィードバックの原則は、『教師のための「教える技術」』を参考にしています。

 

ハーバード あなたを成長させるフィードバックの授業

ハーバード あなたを成長させるフィードバックの授業

 

 

教師のための「教える技術」

教師のための「教える技術」

 

 

 では、また!

 

 見てくださる人が多いので、続編を書いてみました。いつも妻に「どうして」「どうして」と怒られるのが納得できなかったので、書いてみました。

 正直、「どうして」と言われても、うまい言い訳なんか思いつかないんですよ。

 

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