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日本語教師3.0

「授業の質は上げる」「仕事の量は減らす」「両方」やらなくっちゃあならないってのが「教師」のつらいところだな 覚悟はいいか?オレはできてる

実際の使用例を写真に撮って見せるという導入方法はどうですか?

 さっきの記事の続きです。

jpt407.hateblo.jp

 

 さっきの記事は初級、特に『みんなの日本語』についてでしたが、むしろ中級こそ、書き言葉による導入と相性がいいような気がします。

 というのは、中級になると、「会話ではあまり使わないけれど、書き言葉では頻出」という文型が多くなるからです。例えば、「~につき」って、「この先工事中につき通行禁止」という看板はよく見ますが、そこに立っているガードマンは、「この先工事中につき、通らないでください」とは普通言いませんよね?

 

 じゃ、中級文型なら、実際に使われているところの写真を撮ってきて、「ほらこんな使い方をするんですよ」と提示したほうが、学生にとってもわかりやすいような気がしてきました。

 もちろん、従来の形の導入もしながら、3つの例文のうち一つを実際の使用例にするとか。

 

  たとえば、これは「動詞辞書形+ことがあります」の例。

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 これは「動詞辞書形/ない形+こと」と、「動詞辞書形+おそれがある」の例。

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 これはさっき「使役て形+いただきます」の例として使いましたが、「ながら(逆接)」の例としても使えそうです。

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 もちろん、難しい語彙が入っていたり、状況が分かりにくかったり、いろいろと問題はあると思うんですが、「その文型が実際に使われているところを見せる」というのは意味があることだと思います。

 

 本当は、「その文型が入っている会話を聞かせる」というのもいいんでしょうが、外で一般人の会話を録音するのはいろいろ問題がありそうですし、そもそも、いつどんな文型が出てくるかがわかりません。

  ここまでは、先生が学生に見せるという形でしたが、逆に学生に探させてもおもしろいと思います。たとえば、「使役て形+いただきます」を教えたら、街でその文型が使われているところを写真に撮って、先生に送ることを宿題にするとか(笑)。

 面倒臭そうですが、そうでもありません。私の場合ですが、学生が100%スマホを持っていて、しかもWeChat(中国版LINE)のクラスごとのグループチャットができています。全員に「写真を撮ったら、そのグループチャットに貼れ」で、私も学生全員も確認できます。

 

 もちろん、そんなことで文型が定着するとは、私も思っていません。私の狙いは別のところにあります。「学生に、日常生活の中の日本語に注意を向けさせる」ことです。

 個人差はありますが、人によってはびっくりするくらい教室の外で日本語に触れていません。友達は同国のクラスメートで、会話はすべて母語スマホ母語のゲームを遊んで、日本のテレビも見ないし、新聞も読まない、これではなかなか日本語は上達しません。

 

 だから、「教室の外で、今日勉強した文型を探して来い」という宿題を出したら、ちょっとは日本語に触れる機会を増やせるかもしれないとさっきちょっと思いついたんですが、どうでしょうか?

 

 では、また。