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日本語教師3.0

「授業の質は上げる」「仕事の量は減らす」「両方」やらなくっちゃあならないってのが「教師」のつらいところだな 覚悟はいいか?オレはできてる

教案を、漏れなく、素早く書く裏技

みんなの日本語 初級 教案

   こないだの、教案作りの裏技の第二弾です。

jpt407.hateblo.jp

 

 

 残念ながら、私はたぶん発達障害です。検査してもらったことはないですが、たぶん間違いないでしょう。どうしてかというと、異常なレベルで物事を失敗したり、忘れたりするからです。自分でも自覚していますが、どうしようもありません。

 

 しかし、ただ手をこまねいているわけではありません。注意力不足なら、それを補うための仕組みやツールを考え、常にミスを防ぐようにしています。

 

初級での失敗 

 以前初級を教えていて多かったミスは、「教案の中に、必要な項目を入れ忘れてしまう」というミスでした。たとえば、『みんなの日本語』のある課で、練習Bが1から8まであったとして、そのうち一つを教案に入れ忘れたり、別の文法項目のところに入れてしまったり、というようなミスです。

 

 こういうとき、「もっと注意深くやる」というような精神論は、私にとってはあまり役に立ちません。なぜなら、「本人はちゃんとやっているつもりなのに失敗する」という障害だからです。

 

最初の解決策「教案の目次を書く」 

 そこで、私は解決策を考えました。まず考えたのは、「教案を書く前に、まず教案の目次を書く」というものでした。

 以前は何も考えずに、いきなり教案を書き始めていたのですが、これは愚の骨頂です。「ただ何となく」で書いていると、必ずどこかで失敗するからです。

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目次を書いても解決できない問題

 この解決策は、一見いいように思えますが、深刻な欠点がありました。

 「目次の段階で何かが一つ抜けていても、気が付きにくい」ということです。

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 たとえば、途中で練習Bを1個飛ばしていても、パッと見ただけでは気が付きにくいわけです。これでは目次を書く意味がありません

 

最終的な解決策「マトリクス型目次」

 この欠陥を解決するために考え出したのが、「マトリクス型目次」です。

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「マトリクス型目次」とは?

「マトリクス型目次」の作り方 

 「マトリクス」というのは、「行列」という意味です。まず、縦軸に文型、横軸に導入や、練習ABCなど、やらなければならないことを入れます

 そして、空いているマスを埋めていきます。

 いいか悪いかは別として、『みんなの日本語』は高度にシステム化されています。どの課をとっても、練習ABCという流れはみんないっしょです。どの課でも流れは全く同じなので、それを最大限に利用してやります。

 

「マトリクス型目次」のメリット①

 この「マトリクス型目次」のメリットは、何と言っても「チェックがしやすい」ということです。

 目次をチェックするときは、縦方向にチェックします。

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  たとえば、練習Bは数が多くて、入れ忘れることが多いのですが、この「マトリクス型目次」では、絶対に入れ忘れることがありません。だって、上から順番に123と並んでいますから、抜けたらすぐ気が付きます。

 横方向にもチェックします。これは、「本当は文型1の練習であるはずの練習B3が、文型2のところに入っていた」というようなミスを防ぐためです。

 

 もちろん、教案を書くときは、文型ごとに「横に書きます」

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 この「マトリクス型目次」をうまく使えば、「漏れなく、重複なく」教案を書くことができます

 この「漏れなく、重複なく」は「MECE」と言って、論理的思考の基本とされています。

ferret-plus.com

 

「マトリクス型目次」のメリット②

 さらに、この「マトリクス型目次」を使ってみて、別のメリットもあることに気が付きました。それが、「教案を書くのがスピードアップする」ということです。

 

 前の記事「なぜ、あなたの教案作りは終わらないのか」でも書きましたが、遅くなる原因というのは、「ある特定のポイントで行き詰ってしまい、そこから先に進めなくなる」というのが大きな原因です。

 しかし、この「マトリクス型目次」を使えば、「好きなところから、空いているマスを埋めていく」という教案の書き方が可能になります。「文型1で煮詰まったら、文型3に行って気分転換をして、その間に文型1のいいアイデアが浮かぶ」ということもあります。それを可能にしているのは、「漏れなく、重複なく」がシステム的に保障されているからです。

 もし、普通に目次もなく、頭から順番に教案を書いていたとしたら、文型1を書いているとき突然文型3に飛んだりすると、後で文型1の何かが漏れていた、という事態が発生しかねません。「マトリクス型目次」は、頭をそうした不安から解放してやることで、複数の文型を自由に行き来しながら教案を書くことが可能になり、結果としてスピードアップします。

 

 私みたいに失敗の多い先生は他にいないかもしれませんが、よかったら参考にしてください。

 では、また。